〜一昨日からのつづき〜
天草での九州カヤックフィッシングフェスタ
初日の
カレー対決
安全講習会
懇親会
が終わり、車中泊へ・・・・
アイフォンのアラームで目覚めると、そこは・・・
天草でした!
(当たり前)
よかった〜夢じゃなかったー!
いやいや、寝起きだと現実感がわかない。そうなんだ、僕は今、たしかに憧れの地・天草にいるのだ。
そして、今日はいよいよカヤックフィッシングの大会なのだ!
5時から受付が開始され・・・
5時半から開会式
皆さんの燃えるハートの鼓動が背中から伝わってきます。
あるじさんからのルールや注意点の説明
そうなんです、当初、開催自体が危ぶまれる予報だったのですが、予報が後ろにズレて開催できそうだということになったのです。そしてそのとおり無事に開催となりました。良かったー!
あるじさんからは、今日は大会中は天候はもって、終わった後に荒れてくるであろうとのこと。もちろん、もしも早めに吹き出したらもちろん安全第一で撤収する判断をしなければなりません。
ただ、シゲさんいわく、風来望のあるじさんの天候の読みは間違ったことがないそうです。それぐらいこの海を熟知されています。
ルールの概要は以下の通りです。
【競技時間】
6時〜13時
(必ず13時までに帰着申告)
【競技エリア】
天草西海岸のオソロシ瀬以南、シマバラ瀬以北
【エントリー場所】
①風来望前浜
②白鶴浜
③須賀牟田海岸
【表彰対象】
「青物」「真鯛」「根魚」「イカ」「その他魚種」
各部門で表彰がおこなわれ、総合優勝は5部門における獲得ポイントの合計。
獲得ポイントは、各部門ごとに1位25P、2位15P、3位10P、4位5P、5位3P、6位1Pとなります。同率ポイントの場合、各部門の順位の上位者を優勢とします。
というものです。
つまり、限られた時間の中でいろいろな魚種を釣った方が優勝に近づくというもの。
その他魚種はイトヨリとかイサキとかホウボウだったりになるのかな!?
青物、真鯛、根魚、その他魚種は同じタックル・エリアで狙えるでしょうが、イカがなかなか難しい!
イカだけはエリアとタックルが大幅にがらっと変わるでしょう。それぞれの魚種で納得したものを釣ってイカに切り替えなければいけない。もしくはイカを釣ってから沖に行くか・・・でもイカがなかなか釣れなかった時に時間が足りなくなる。
これは相当ゲーム性が高いぞー!そして、難易度が高い!
正直、この場所で初めて釣りをする地形を把握してない僕にはイカまで釣るのは難しいでしょう。ここはイカをすぱっと諦めて、青物、真鯛、根魚、その他魚種に絞って沖で釣りをし、少しでも順位を上げる努力をしよう!
僕はエギを車に置いていくことにしました。
今回、僕はゲストでもなんでもなく普通に大会に申し込んでこの地にやってきました。
カヤックフィッシングは釣果だけではない趣味ですし、このイベントの最大の趣旨もカヤックアングラーの交流や安全面への意識を高めることが主であると思います。昨日の講習や懇親会ではシゲさん、あるじさんからその意志を強く感じました。
でも、大会に参加した以上、全力で釣りをしなければそれは失礼にあたります。
たとえ結果が出なくても、いま自分にできることを、最後の1投までベストを尽くします!
いくぞー!!
出艇場所は3箇所となっていますが、僕は土地勘がないので、他の出艇場所まで車でたどりつける自信がない(たぶん迷って時間をロスする!笑)このまま風来望さん前から出艇させていただきます。
釣りガールちゃん達よ・・・僕は行ってくるよ!がんばってくるよ!(笑)
いよいよ出艇時間が近づいてきました。
浜を飾るカヤック達!
これまでいろいろなエリアに行かせていただいていますが、その土地によって乗られているカヤックのブランドのメインストリームがだいぶ違うから面白いです。
ホビーカヤックが多いエリア、プロペルドライブが多いエリア、バイキングカヤックが多いエリア、デスペラードが多いエリア・・・
その土地土地のカヤックフィッシングのスタイルや求められる艇の特性であったり、地元のショップさんの影響などもあって、地域によって乗られるカヤックが変わってくるのがまた面白いところ。
まだ歴史は浅いカヤックフィッシングですが、各地でオリジナルに進化を遂げているのです。
この天草の大会で感じたのは、まず参加艇に足漕ぎがいないこと。みなさん、パドリングの技量向上に真剣に向き合っていると感じました。
そして、JBカヤック率の高さに驚嘆しました。あのかっこいいロングレングスのカヤックがズラッと10艇前後はいらっしゃったのではないでしょうか?参加が45艇ぐらいだったと思うので、その比率の多さは圧巻でした。
やはりJBカヤックの走破性が求められるエリアだからなのでしょう!
WFK宮崎のオーシャンシープ、ヒラドシェイカー
ベイロマンスのコリンアスリート、フィロソファー
これらの艇も目立っていました。やはりカートで運びにくいゴロタをかついで運べるFRPの軽さ、そして速さが必要とされる地域性なのだと思います。
他、ポリ艇では圧倒的にパーセプションのトライブが多かったです。
風来望さんのレンタル艇もトライブでした。
トライブ11.5って丈夫だし、シンプルでいいですよね。スターンのキールガードもこういったゴロタが多い場所で選ばれる理由でしょうか。
バイキング・忍の方も複数おられ、忍は開発時に少しだけですが意見を反映させてもらって、今まさに販売させてもらっている身としては、これは嬉しかったです。
そんな中、僕はもちろん自艇のバイキング・プロフィッシュ45(キュベレイ号)で参戦します。
もっとも乗り慣れて愛着のある自艇で参加したかったからこそ、車載して関東から自走してやって来たのです!
天草の海に一礼して
GO!
帽子は、僕が本気で燃えている時にかぶる近鉄バファローズキャップ!
背番号16番、ラルフ・ブライアント。
まずは沖へ進んでみます!
いや〜気持ちいい・・・。当初、天候が心配されていたのが嘘のようなベタナギ。
そして、海の透明度が高い。ここが天草の海か!
とにかく、地形もなにもかもわからないので、左に見える岬の延長線上の沖が唯一の見た目で見える良さそうな感じの場所。そこに向かって釣りしながら徐々に流していこうと思います。
そして、釣りの上で頼りにするのはガーミンの魚探。
低周波の画面で反応をとらえたら周囲を探り、高周波の画面まで反応が出てたらすかさず落としてみようと思います。
今回はいろいろなものを釣る、そして現在kayak55の真鯛ダービーが開催中なので、あわよくばここで釣れたらダービーにもエントリーできるかもという下心もあって、マイクロジギング主体でいきたいと思います。
ベタ凪、そして水深がさほど深くないので、ルアーはアトールのGJタラッサ。フックだけマイクロフリップのフックにチェンジしています。
あとはサブロッドに強めのビッグベイト用ロッドを持ってきてビッグペンシルをつけてあります。また、プロフィッシュ45のコンソールの上には小型ペンシルを出しておいて、もしもボイルが出たらすかさず投げらるようにします。
もう二個、ルアーをコンソールの蓋の上に出しておきましょう。
マイクロジギングにも反応が薄い時に、カニやエビのベイトを食べている魚狙いに切り替えるかもしれないとマイクロフリップをヘッドにしたヤマリアの波動ベイト。
そしてとうとう出来上がったコルジグ。ベイトボールの反応がドーンと出て青物の魚影が映ったらコルジグのシャクリの釣りに切り替えるつもりです。
出艇した直後の10m台にはけっこう反応があったのですが、沖にいくにしたがって反応が薄くなっていき、まとまったベイトの反応はまったくとらえられません。
どうも今日に関しては青物ワンサカっていう感じではないように見えます。
やはりGJタラッサのマイクロジギングでまずはやっていくしかない!
・・・・しかし・・・
釣れない!
1時間半ノーバイトが続きます。
(いや、フグとESOは釣れました)
まだ時間はあるとはいえ、これはやばいかも!?
少しづつ少しづつ深い方へ深い方へとパドルを進めていきますが、当たりません。
ふぅ〜・・・
ひといきついて見上げれば・・・
天草の美しい沖からの景色、素晴らしい。
目に焼き付けておこう!
後日、大会参加のAさんからいただいた写真
幸せオーラが出ちゃてます。この海に浮いていることだけで、すでにとても幸せです。
Aさん、憧れの天草に浮いている、とても記念に残る写真になりました!ありがとうございました。
この景色だけでも来た甲斐はありますが、やっぱり釣りたい!
有望ではないかと思われた岬の先端の沖もとうに過ぎ去ってしまいました。う〜ん、もはやどうしていいかわからなくなった。
ただ一つ言えることは、ルアーが水中になければチャンスはゼロだということ。とにかく微妙な反応でもカヤックを止めて、丁寧にボトムを取って巻くのみ。
漕いで漕いで、微妙な反応でもしっかり止まって落とす!
その繰り返しをやり続けるしかない。
そうこうしている間に8時を回りました。
すでに2時間ノーフィッシュ。(ESOとフグは除く)
水深50m弱の砂地のエリアに差し掛かった時に、ボトムの上に一本の線の反応が出ました。
ガーミンの魚探の場合、艇が止まった状態で下にフィッシュイータークラスの魚が入ると点ではなく、線で映ることが多いです。どうも、そこそこのサイズの魚が単体で僕の艇の下にいるように見える。
最初低周波でとらえ・・・ついに高周波にも反応が入った!
千載一遇のチャンスかもしれない!
そこですかさず・・・
GJタラッサ投下
GJタラッサは1oz程度のウエイト。さすがにこの水深だと落ちるのに時間がかかります。このシューティング系の釣りをする場合は本当はこの水深ならTGベイトの出番。
しかし!
TGベイトをチャン松君から借りてくるはずが、忘れてしまったのです!
今のベタ凪で流れていない状況ならタラッサでもボトムじゅうぶん取れるはず。魚の目の前に入ればより小さいシルエットのタラッサは食いやすいでしょう!?
お願い!
食って!
何回か10mちょい上げては落としてを繰り返しますが、食わない。
まだ低周波の画面には映っていますが、高周波の画面からは魚影が消えてしまった・・・。
だめだったか!
と思ったその時でした・・・
遂に食ったー!
待望の今日初ヒット。いや、天草初ヒットです!
バカでかくはないけど、これはなかなかのウエイト感。間違いなく大会エントリーはできるサイズの魚でしょう。
はたかないから真鯛ではなさそう、きっとハタ系だ。
フッキングはしっかり決めたつもり。大丈夫、じっくりと巻き上げろ!
初めての海域での初めてのヒットに心臓はドキドキ、ベタ凪で無音の海の上、自分の心音が聞こえる。そして、アドレナリンは脳内をかけめぐる。
あぁ・・・今、僕は生きている!
そう実感できる瞬間、やっぱりカヤックフィッシングはやめられない。
しかし・・・
バレたー(涙)
嘘・・・
嘘でしょう!?
なんで・・・
この限られた時間の大会の中、もしかしたら千載一遇のチャンスだったかもしれません。それを逃したのです・・・。
スルリと抜けていった、おそらくハタと思われる魚の感触・・・
どんだけ持ってないんだー(号泣)
しばしの放心状態・・・・
僕の戦いは、このまま終わってしまうのか!?
〜後日につづく〜