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Channel: TEAM N.W カヤックフィッシング(kayak55公式ブログ)
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スキマーへのスマートトラックラダーの取り付け

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今回、スキマー乗りのお客様からスマートトラックラダーの取り付けについてご質問をいただいたので、その取付方法をkayak55.com「艤装のコーナー」用の記事としてアップします。

ちなみにスキマーシリーズでラダーが装着できるのはこのラダー取付用のネジがついているモデルになります。

スキマーが登場した当初は全モデルにラダー用ネジがついていたと思いますが、マイナーチェンジ後に日本に入ってきているスキマー116にはついていないと思います。

また、スキマー用ラダーは以前はCOD製ラダーだったのですが、最近はスマートトラックに変わっています。(基本的にはラダーとしての役割は一緒なので、COD製がだめということではないです)

そのスマートトラックラダーも、最近のモデルは以前とはフットブレイスが変更になっています。今回ご紹介するのは、最近のスマートトラックラダーの取付方法です。

このスマートトラックラダーセットの価格は2016年初旬現在で30,000円(税別)です。

※写真素材を過去のアイフォンのデータからかき集めたので、ベースとなっているスキマーの色がところどころで違うのですがご了承くださいm(__)m

【ラダー本体の取り付け】

まず、ラダーの台座となるコの字型のパーツをスターン側のネジを外して取り付けます。

ラダー本体の写真のピンを抜きます。

ラダーの板を差し込んで、プラスチックのパーツとピンを戻してラダーを組み立てます

さきほど艇にとりつけたコの字型パーツに差し込んで、写真のリングで止めます。

【ラダー上げ下ろし用の紐の取り付け】

ラダー本体の板にこんな凹みがあります

ラダー上げ下ろし用の紐の先端を結び、結びコブを凹みに挟んで完全に入れ込みます。

ラダー上げ下ろし用の紐の先端を写真手前のプラスチックパーツと奥のリングに通します。

これで紐を引っ張るとラダーが上がるようになります。

この状態から・・・

紐を引っ張るとラダーが上がっていくわけです

が!

カヤックに座った状態で紐を引っ張るために、紐をシート横で操れるにしなければなりません。

ラダーを上げる紐はラゲッジのバンジーを止めている黒いパーツを通してきます。

こんな感じで紐がコクピットに向かってラゲッジの横を這ってくるようにして最終的にシートに座ったまま操れるようにするわけです。

そして、紐を止めるクリートを取り付けることで、ラダーを上げたままにしたり、下げたままにしたりすることができます。

クリートはネジ+ナットなので取り付け位置は股の間のハッチから手を入れて裏側から手が届く場所に設置します。

位置をシュミレーションします(シートに座ったまま届くか、裏側から手が届くか確認)

位置が決まったらドリルで穴を空けます。

コーキングしてネジを差し、ナットを締めていきます

股の間のハッチから手を入れてナットを入れてレンチで押さえて、プラスドライバーで締めます。

クリートを取り付けたら、紐の先端をクリートに通し、紐のエンドを決めてビーズを取り付けます

これでラダー上げ下げ用の紐は完成なんですが、クリートから紐のエンドまでの距離は実際にアダーを上げ下げしてみて、ラダーが下がっている時もビーズがクリートまでこない範囲をもたせてあげます。

【フットブレイスの取り付け】

スキマーに最初からついているフットブレイスのレールをドライバーでネジを外して取り去ります。

最初からついていたフットブレイスのレールが取れました。
(写真は少し前のフットブレイスです。現行は少し形が違います)

かわりにスマートトラックのフットブレイスのレールをネジで取り付けていきます。ネジの位置は同じになっていますので簡単です。

最近のスマートトラックはこんな感じのペダルがついています。

【チューブの取り付け】
ここからが佳境です。

現行のウィルダネスの艇などは最初からチューブがカヤックにセットされているのでラダーの取り付けが楽なのですが、スキマーの場合はチューブがセットされていないので、自分でチューブから取り付けなければいけません。

スターンのこの出っ張りの部分に4mmの穴を空けます。

シートの下の壁の端にも同様に4mmの穴を空けます。

で、チューブを通していくわけですが・・・これがまたチューブに巻きぐせがついてるのでなかなか難儀します。

スターンに空けた穴からチューブを入れて艇内に送り込んでいき、股の間のハッチから先端をキャッチしたいのですが・・・

艇内部でチューブが丸まってまったく出てきません(笑)

ホエールは最初にワイヤーをチューブの先端にテープで止めて入れていいって、股の間のハッチからまずワイヤーを掴んでチューブをたぐりよせたりしています。(テープを厚くすると穴に入らない)

ワイヤーをキャッチしてひっぱっていくとチューブが寄ってきます・・・

チューブが出てきたらワイヤーを取り外します

そしてチューブの先端を持ったままハッチの中に手を入れて・・・

シート下に空けた穴から裏側から手で押してチューブを出します

チューブを適度な長さでカットして、先端をライターで焼いて柔らなくなったら指で押して(やけど注意)チューブの口を広げます。これがチューブの先端が穴の中に入っていかなくするストッパーになるわけです。

が・・・・あまりギリギリの長さにすると、それでもスッポ抜けてチューブが再び艇内に引きこまれてしまうことがあるのでホエールの場合は少しだけ余裕を持った長さにしています。(これでも十分ワイヤーは動いてラダーは動作するので)

このチューブを入れる作業を左右両方ともやってあげます。

【ワイヤーの取り付け】
そして最終段階です。

さきほど通したチューブにワイヤーを送りこんでいくと、チューブの中をワイヤーが通って、いとも簡単にスターンからシート下までワイヤーが通ります。

そのワイヤーをラダーとフットブレイスにそれぞれ接続します。

まずはラダー側からいきます。

このあたりのパーツを使います。
(熱収縮チューブのうち2本とカシメ金具は後ほどフットブレイス側で使います)

まずラダー側のワイヤーの先端から最初に熱収縮チューブをワイヤーに入れておきます。これ意外に超重要です。

大きい金具の中に小さい方の金具を入れます。

ヘアピンのようなパーツで小さい金具をとめます

ワイヤー入れて折り返してまた入れます

ラダー本体の外側の穴を挟むように金具を入れ込みます。

次にこの金具を穴に差し込こんでラダー本体にワイヤーが通った金具を合体させます

このリングを用意して、今差した金具の下の穴に入れて抜け落ちないようにします。

ヘアピンのような金具の足を開いて抜けないようにします。

こんな感じになります。

適度に余分なワイヤーをワイヤーカッターでカットした上でワイヤー切断部を隠すように熱収縮チューブをかぶせてライターで焼きます。

ラダー側はこれで完成です

ラストはフットブレイス側です。

シート下から出てきたワイヤーをフットブレイスの上のレール、下のレールの順番で通していきます。

フットブレイスにワイヤーを通し終わったら、このタイミングでと熱収縮チューブ、カシメの順番でワイヤーの先端から通しておきます。

次にワイヤーの先端をフットブレイスの一番バウ側の穴を通します。

今、こういう状態になっています。
フットブレイスの先のワイヤに熱収縮チューブとカシメがぶらさがっていて、ワイヤーの先端がフットブレイスバウ側下の穴を通っています。

左右ともにここまで同じ手順でやってあげます。

ここからが写真では伝わらないのですが、地味に時間がかかるところになります。

カシメでいきなり固定せずに、まずはテストをします。

ワイヤーが左右同じテンションで、ラダーがちょうどまっすぐになっている状態を作ってあげないといけません。

ペダルを動かして、稼働を見ます。ちゃんとラダーが最大稼働するかどうか、その時のペダルの倒れ方は無理がないかを確かめて、最適なワイヤーのテンションを出してあげなければいけません。

ワイヤーのテンションが決まったら、いよいよ仕上げです。

レールバウ側の穴で折り返したワイヤーの先端側を適度なところでワイヤーカッターでカットし、カシメ金具で固定します。

ちなみに、ホエールの場合はワイヤーをカットするのは写真下のよく切れるワイヤーカッター、カシメ金具を潰すのには写真上の切れ味がナマったワイヤーカッターを使用しています。ペンチだとなかなかカシメ金具が潰れないんです・・・。

ワイヤー切断部とカシメ金具を隠すように熱収縮チューブをかぶせてライターで炙って・・・

完成です!

ペダルを倒していくとラダーがしっかり左右に動いています。

ちなみに、今回の最近のスマートトラックのフットブレイスは、位置を自由に移動させて固定できて、つま先の動きでラダーが動くようになっています。

ですから、ラダーを上げた時も、ラダー無しのカヤックと同じようにがっちり踏ん張れるところがすごいところです。

また、例えば、自分以外の人が乗る時もその人の足の長さに合わせてフットブレイスの位置は自由に動かせます。

ただ・・・これまた一長一短で、通常のラダーと違って、スマートトラックのラダーの板は倒れないのです。上に垂直に上がるのみです。

これがいわゆる普通のラダー(写真はCODラダー)

ですから、もし車長の長い車で積載時にラダーが車の屋根に当ってしまうようであれば、ラダー本体のピンを一旦抜いて、ラダー引き上げ用の紐も抜いて、ラダーの板だけ取ってこの状態で車載する形となります。

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