さあ、いよいよ今回の旅の最終目的となる4月10日の
全日本カヤックフィッシングトーナメント
の報告です。
残念ながら昨年の第一回はコロナウイルス緊急事態宣言で中止となりましたが、念願の開催となりました!
10日の予報的にも開催は問題なさそうです。
(朝は最高のベタ凪、ちょうどストップフィッシング頃に西よりの風が強まる予報)
前日の9日、芥河さんとの釣りを終えて向かったのは、会場となる橋杭ビーチの前にある「レンタルルーム飛魚」です。
主催のファンキー山岡さんとチームファンキーズの皆様が前日からこのレンタルルーム飛魚にいらっしゃいます。
僕は参加費をお支払いして一般参加をするのですが、ありがたいことに閉会式のトークショーでも少しお話をさせていただくゲストということでファンキーさん達と泊まらせていただく形となりました。
到着するとすでに実行委員の皆さんでミーティングが始まっていました!
ファンキー山岡さん
ファンキー山岡さんはもともと古くからロックショアのプロアングラーとして雑誌やテレビなどで活躍されています。そのファンキー山岡さんがカヤックフィッシングを始められて、ありがたいことにkayak55でパドルをご購入いただいたことから交流させていただくようになり、よくご自身のユーチューブでもkayak55を宣伝していただいております(ありがたい!)
この全日本カヤックフィッシングトーナメントは、ファンキー山岡さんご自身がヒラスズキの釣りで20年ほど串本町に通っており、南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長さん(ヒラスズキにおける先駆者的存在でファンキー山岡さんの先輩)、フィッシングカヤックのレンタルにも取り組んでいる橋杭海水浴場の「ビーチハウス・ラパン」を営む青木寛さんとも交流が深く、ご自身がカヤックフィッシングを始めたこともあり、海水浴客がいないオフシーズンのビーチや地域経済の活性化につながれば!と、ファンキー山岡さんが20年通う串本に恩返しする想いで大会を企画したということです。
左に映っているのは清原和博ではありません(笑)
ミーティングでは翌日の駐車場案内についてや各社からいただいた賞品の振り分けなどをおこないました。私も微力ながら少しだけお手伝いさせていただきましたが、こういう大会は本当に前準備が大変なんだと実感しました。実行委員会の皆さんの努力があって楽しい大会ができる、本当に頭が下がります。
そしてある程度、明日の準備が整ったところで!
地元のラウンジ
恋歌屋さんへ!
この恋歌屋さん、観光協会の宇井さんやラパンの青木さんのいきつけのようで、とってもアットホームな雰囲気でお酒が飲める素敵なママがいるお店です。
ゲストのロハスカヤックス佐野さんとチームファンキーズの皆さん、ファンキー山岡さん、宇井さん、青木さんと楽しく食べて飲んで最高でした!
和歌山は焼酎が美味しいんですね!
いただいたのが黒潮波という焼酎だったのですが、すっきりしていてガンガンいってしまいました。ちゃんと寝ないとな!
あと、和歌山名物なんだと思いますが、めはりずしというもの。高菜で巻いたおにぎりだそうです。初めて食べたのですが超美味い、高菜の風味と食感が最高で、これは何個でもいけますよ!
そして、ファンキー山岡さんは歌めっちゃ上手かった(笑)
明日は早いので楽しく食べて飲んだ後は即就寝!
そして全日本カヤックフィッシングトーナメント当日がやってきました〜
受付を済ますと、エントリーナンバーがついたフラッグが配られます。そのフラッグの番号が・・・・
なんとエントリーナンバー・55番!
これって忖度では?と思うかもしれませんが、山岡さんに聞いたらそんなことはなく、あくまでも参加費振り込み順で完全に運とのことです!ミラクルや〜!
そうなんです、実はエントリーしてOKのつもりですっかり振り込みを忘れていて、けっこうギリギリの振り込みになってしまったのです。だから55番という遅めの番号になりました。
いや〜kayak55の55番!松井秀喜の55番!
これってほとんどここで運を使ってしまったのではないでしょうか!?
今回はコロナの観点から少し少なめの人数での開催としたということですが、それでも50艇以上のカヤックがずらりと並ぶ様は圧巻です!
関東からもかなりの人数がご参加されていましたし、他にも四国や中部、東海からも多くのアングラーがお越しでした。
久々にお会いする方、よくkayak55でお買い物をいただいている方、kayak55でリンクさせていただいているブロガーの方、いつも動画やSNSで見ている方・・・・たくさんの皆さんとお会いしてお話ができて、もうそれだけでも大会に来たかいがあるな〜と思えました!
ぷかりカヤックフィッシングの旅のイナバさんのボスジグをいただいてしまいました!
これはいつも動画で見てるやつだ〜ありがとうございました!
艇の準備ができた後は艇検です。
艇の破損等がないか、フラッグは適切な長さか、携帯電話はPFDに装着されているか、ドレンプラグは閉まっているか、スペアパドルは装備されているか、ホイッスルは持っているか、クーラーに魚が入っていないか等のチェックがおこなわれました。
この大会ですごいなと思ったのが特にホイッスルとスペアパドル必須という点です。素晴らしいです。
艇検合格の証のステッカー!
これ、記念にずっと貼っておきますよ。
ファンキー山岡さんによる開会式
ルールや競技範囲の説明がありました
競技範囲の地図
橋杭ビーチから海を見て左(東)がメインとなります。
これは、海を見て右(西)に行くと大型船の港もあり航路も多くなるからとのことです。
もし今後、橋杭ビーチにプライベートで行ってみよう!と思う方がいらしたら、この大会エリアをひとつ参考にしていただくと安全に楽しみやすいと思います。
ゲストのロハスカヤックス佐野さんによる準備運動
これも素晴らしいと思いました。カヤックフィッシング、最後にものをいうのはやはりフィジカル。怪我防止の観点からも準備運動はとても大切です。
いよいよファンキー山岡さんの自作ブブゼラの音でスタートフィッシング!
一斉に海に出ていくカヤック、カヤック、カヤック
大迫力!
ルールは6時スタート、11時ストップフィッシング。
5時間という時間は短くはないですが決してすごく長くはないです。釣果を出すには、何を狙うか、どうエリアを回っていくか、どんな釣り方をするか、どんなルアーを投入していくか・・・・それぞれのゲームマネージメント力も試されます。
楽しみだ〜!
僕も出ます!
艇はバイキングカヤック・プロフィッシュ45(キュベレイ号)
やはりここぞという時のプロフィッシュ、これまで東北や九州などたくさんの海をこの艇で漕いできました。やはりよく知らない海域に出る時、プロフィッシュの粘りのある安定性と走破性は自分の中で圧倒的な安心感があります。
今日の僕の戦略としては・・・・
まずはやはり沖のバーチカルの釣りでいきます。
あらかじめホンデックスPS-611CN IIで地形はある程度予習してきました。おそらく競技範囲ぎりぎりでも水深40mぐらいで、比較的浅い。競技範囲の東寄りの20mぐらいのところに漁礁マークがあるのでそのあたりをサーチして、だめならばハコ島あたりまでやってみます。
出艇してすぐに橋杭岩という素晴らしい奇岩の列があるのですが、ここを出たところにかなりベイト反応が映りました。多くのカヤックアングラーがここで足を止めてさっそく釣りを開始しています。
僕もさすがにコレは見逃せないと思ってジグを投入してシャクってみますが、当たらない!
まだ反応は出ていて、ここでやり続けるか迷いますが・・・・思い切って見切り、当初のプラン通り競技範囲ギリギリぐらいまで行ってみることにします。
注目していた漁礁マークのエリアに到達しましたが、なんとベイトが皆無〜!ガーン!
それでも可能性自体は高いと思うのでしばらくこのエリアでやってみますが、アタリがもらえない。
やばい、こうしてだんだん追い込まれていくのだ。
8時前に競技範囲のギリギリ、ハコ島手前まで移動してきてみました。
しかしここも魚探の反応が出ず、厳しい状況。
あとから聞いたら、このエリアでちゃんと釣っている人は釣っていたそうです。腕の問題だったー!
アタリがもらえないので、競技エリアの南のラインを流しながら橋杭岩方面に戻りつつ撃つことにします。途中途中でうっすらでも反応あればシャクるジグ、巻くジグとローテーションしながら落としていきます。
しかし、まったくお触りさえない状況が続く!
結局釣りながら橋杭岩エリアに戻ってきましたが、すでにベイトの反応が消えてしまっているではないか〜
そして釣れないままに残り時間は1時間30分。
もしかしてこれって完全ノーバイトの可能性が出てきたぞ〜やばいよやばいよ!
このストップフィッシングの時間が決まっているからこその緊迫感、また大会ならではですよね。しびれる感じ、たまらない。
しかも8時半をすぎた頃から早くも西よりの風が吹きはじめて、9時を回った頃にはかなり強くなってしまっていました。
この数日同様、予報より2時間ぐらい風の吹き始めが早いです。
ここでかなり迷いました・・・・
このまま風でやりにくいままバーチカルの釣りを続けるべきか否か!?
決断!
橋杭岩で風がある程度遮らえるはずなので、橋杭岩の風裏のシャローでフラットフィッシュを狙ってみよう!
残り時間1時間30分、最後のチャンスをシャローにかけてみます。
これが橋杭岩
この雄大な奇岩群をカヤックに乗って見れただけでもココに来た意味がある!と思えるほど素晴らしいロケーションでした。
岸を見ると砂地のサーフになっています。
こういう岩があって砂地があってのシャローエリアはヒラメがいる可能性が十分ありそうに見えます。時期的にマゴチも活性が上がりはじめてくるし。
やってみよう!
水深は6mぐらい。十分キャスティングの釣りができる水深です。
使うルアーは昨年末から自分の中でフラットフィッシュに絶好調のコチラ
飛び過ぎダニエルブレード
水深的には30gがぴったりですが、今は風が強く艇が流されるのでボトムが取りやすい40gでやってみます。
ホームグラウンドの関東でよくヒラメやマゴチがヒットした、キャストしてボトムを取って5巻してストップ、カーブフォールさせて再びボトムを取って5巻してストップの繰り返し。
しかし、ヒットはなく時間だけが過ぎていく・・・・
未知の土地なのでほんまにフラットフィッシュがいるのかどうかも分からない。疑心暗鬼になってきますが、もはやもう再び沖に戻る時間はない。もうダニエルブレードのフラットフィッシュ狙いと心中です!
10時を過ぎた・・・しかも強まる風!
艇が流されるスピードが早くなりキャスティングゲームがきつくなってきました。
いったん橋杭岩まで漕ぎ上がって・・・
水深は6mと浅いですがダニエルブレードをバーチカルに落としては5巻してクラッチを切ってまた落とす・・・を繰り返すというシャローバーチカルな釣り方に変更します。
すると・・・
ググっ・・・
ついに食ったー!ダニエルブレード〜!
ファイトが始まった時の首振りで分かりました。
これは・・・・でかいマゴチだ!
もはや最後のチャンス。この魚をバラしたらたぶんショックで関東に帰れません。追い合わせを入れまくって、そこからは慎重に上げてきます。
近くで浮いていた地元の凄腕カヤックアングラーy.ymmtさんが来てくれて・・・写真を撮ってくれましたー!
串本フィッシュ、釣ったどー!
残り時間が少ないのに貴重なお時間を割いて写真を撮っていただいたy.ymmtさんありがとうございます!
これはホントにいい記念となる一枚となりました。
このエリアに浮いていて、同時にかけつけてくれて祝福してくれたカルガモさんにも感謝です!
いや〜でかいっす。串本のマゴチ。
時間はあともうちょいあります。いつもは最後の1投まで諦めないのが信条なのですが、この日の僕はここで全ての緊張の糸がとけてしまい、戦意喪失して上がることにしました。
とにかく4時間ノーバイトの状態から、一匹魚が釣れただけでもう感無量でした。
この串本の豊かな海、昨年末にジャクソンからフィールドスタッフにお声かけていただいたことで知った飛び過ぎダニエルブレードというルアー、過去に参加した牧之原市のカヤックフィッシングジャパンカップで本番もプラもやりこんだマゴチの釣り・・・
これまでのすべての出会いが釣らせてくれた魚だと思います。感謝感謝です。
風が強いアゲインストの帰着となりましたが、無事に着岸。
参加者全員沈0名怪我人0名だったということで、それが一番素晴らしい結果だと思います。
着岸してカヤックをかたしてからは閉会式!
美味しいお弁当が出て!
ファンキー山岡さんのお話
海上保安庁さんのお話
ゲストのロハスカヤックス佐野さんのお話
そして僭越ながら僕も少しパドリングについてお話をさせていただきました
(力丸さん、お写真ご提供ありがとうございます!)
海保さんからは救命器具の着用、連絡手段の確保、118番の有効活用という3つの大切な点について。そしてカヤックの事故件数と傾向について。昨年も46件のカヤックの事故が起こっているということです。平均すると毎月3〜4件のペースで事故が起こっているわけですから、これは想像以上に多いですよね。
参加者からの質疑応答の時間もあり、皆さん率直にいろいろな質問をされていました。これはなかなかない機会だったと思います。
山岡さんはカヤックフィッシングのマナー面も強く語られていました。カヤックを車に積んでいると目立つから、地元の人にどう見られるかを常に意識することが大切だというお話。僕もいまいちど気を引き締めていきたいと思います。
ロハスカヤックスの佐野さんからは、海のルールをしっかり理解しておくべきだという内容でした。カヤックは船舶免許は不要ですが、少なくとも最低限の船舶航行ルールは勉強しておいてほしいという部分をクローズアップされてお話がありました。
(船舶のルールは第七管区海上保安本部交通部安全対策課さんの記事などがとても参考になると思います)
僕のほうはいつも話が長くなってしまい、とりとめがなく申し訳なかったのですが・・・パドリングについてをクローズアップしました。フォワードストロークとスウィープストロークの重要性、とりわけキャッチが一番大切なんだというお話をさせていただきました。
共通して伝えたかったテーマはやはりカヤックフィッシングの未来と安全についてです。
こんなに楽しい趣味だからこそ、みんなで笑顔で!家族のもとに無事に帰れるものにしていきたいですよね!
この大会にご参加されている方はフィールドに多く出ていらして技量も意識も高い方ばかりなので当たり前ということばかりだったかとは思いますが、安全面のことは何度やってもいいものだと思います。
そして講習トークが終わった後は、いよいよ表彰式です!
こちらはニュースでも大会ブログでもお名前が公表されていますので、そのままコピペしてお名前を掲載させていただきますが・・・
◆優勝は62センチ・2860gのマダイを釣ったゼッケン19柿白拓也選手・大阪
◆2位は45センチ・1560gと38センチ・700gのマダイを釣ったゼッケン8藤本勲選手・大阪
◆3位は61センチ・1540gのマゴチを釣ったゼッケン55赤澤克哉選手・埼玉
◆4位は43センチ・ 900gのイトヨリと36,5センチ・580gのシロアマダイを釣ったゼッケン24薦田史郎選手・兵庫
◆5位は42センチ・1040gのマダイを釣った浜本毅選手・和歌山
(大会ブログより抜粋)
優勝の真鯛でかいー!!
今日、僕も真鯛もあるかもと探し回ってSLJも試してみたのですが、まったくかすりもしないというか、釣れる予感さえしませんでした。他にも真鯛を釣った方は大勢いらっしゃって・・・世の中には凄腕カヤックアングラーがたくさんいるんだなとあらためて実感しました!
優勝の柿白さんにはkayak55のKFゴルゴも賞品になっていたのでもらっていただきました。ぜひ使ってみてください!
そして、僕はなんとあの奇跡のワンバイトで3位に入ることができました。これはもう出来すぎです!
他にもレディース賞やロングディスタンス賞などいい賞品がたくさん出ていましたよ〜。
そして最後はお楽しみのじゃんけん大会!
協賛各社様からの豪華賞品が次々と出て熱い戦いになりました。
ファンキー山岡さん、フィッシングショーなどでじゃんけん大会慣れているので、盛り上げ方が素晴らし方です。そしてじゃんけん強すぎでした(笑)
参加者全員での記念撮影
この大会に出ていなかったらきっと出会うことがなかった交流がたくさん生まれました。僕もたくさんの方と実際にお会いして楽しいお話がたくさんできて・・・・とても嬉しかったです。皆さんとお会いできたのが今回の旅の最大の釣果です!
長野のお土産いただいたり、ありがたい!出会いに感謝です!
そしてゲストの
ロハスカヤックス佐野さん
佐野さんとはもちろん知り合いではあったのですが、今回は前泊で楽しい話からカヤックフィッシングに関する真面目な話まで今まで以上にとても有意義なお話をたくさんできて嬉しかったです。またがっつり飲みましょう!
ファンキー山岡さん、チームファンキーズの皆さん
今回は素晴らしいイベントを作っていただき本当にありがとうございました。
大会の準備段階からとんでもなく大変だったと思います。でもそのおかげ様でたくさんの笑顔が生まれたと思います。
またぜひ次回開催があれば参加させていただきます!
その日を楽しみに関東に帰りましょうー!
獲物一匹ゴミ一個運動
帰りの安濃サービスエリアで担々麺食べたら・・・がっつり寝落ちしてしまい・・・結果、自宅に戻ったのは翌日の朝でした・・・
長距離ドライブ〜大阪出張〜和歌山3連浮からの長距離ドライブと46歳の身体にはけっこうタフでしたが、一生思い出に残る素晴らしい旅になりました!
今回の旅で遊んでくれた海と素晴らしいカヤックフィッシングの仲間に・・・感謝!