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Channel: TEAM N.W カヤックフィッシング(kayak55公式ブログ)
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オールドタウン・プレデターPDLに試乗(後編)

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〜昨日からのつづき〜

 

さあ、パーツの取り付けも完了。

いよいよ注目のオールドタウン・プレデターPDLに乗らせていただきます!

 

ちなみに、この日は風が強く沖はかなりの風速なので釣りは無し、岸近くの安全なエリアでの試乗のみとなります。

 

GO!

 

足漕ぎカヤックはどのモデルも岸からはまずはパドルで漕ぎ出し、ちょっと出てからドライブを落としますが、それはプレデターPDLでも同じ。

 

ちなみに・・・これもまた足漕ぎカヤックはどのモデルでも同一ですが、パドリングはかなりしずらいです。

全幅が広く座位置が高いので、このカヤックをパドルで運用するのは無理があります。あくまでも離岸・着岸のみ。

 

でも、このプレデターPDLに最初から付属のパドルはとても長く、ブレードのキャッチはしっかりできるのはいいですね。とにかくパドリングで一番大切なのはブレードのキャッチですから。

 

ちょっち漕ぎ出してからいよいよドライブを落としていきます。

 

これがドライブが上がった状態。

岸ではこの状態にしておかないとプロペラがボトムから突き出て地面に当たってしまうからです。

 

ここからがこのプレデターPDLのすごいところでした。

 

ドライブのボックスに装備されているハンドルを持って引いて

 

ガッチャン!

ワンタッチでドライブが落とせます。

 

そして、レバーでロック。

 

これだけ!

 

もちろんドライブを上げる時もこの動作になるので、超ラクです。

 

ドライブに付属のボックスがそのままドライブの穴の蓋になるんです。ドライブを落としたあとに別の蓋をつけるというような手間がない。

 

さすがオールドタウン、このドライブの上げ下げはとてもよく考えられて作られているなと関心しました。

 

いよいよ漕ぎ出してみます!

 

直進性

 

・・・・ホエールの足漕ぎ艇に乗った姿・・・違和感あるわ〜(笑)

 

ちなみに、このブログをよく見ていただいている方はご存知かと思いますが、僕自身はパドリングが好きで手漕ぎのフィッシングカヤックを好んで乗っています。

 

つまり、僕は足漕ぎ初心者です。

 

その足漕ぎ初心者の僕がペダルを回して、追い風下ですが時速7.5km平均ぐらいで走っていました。速いですね。

 

足漕ぎカヤックのメリットはここにあると思います。

 

パドリングのカヤックで・・・たとえばですが同様に高級機種でデスペラードだとします。

 

同じ状況下だとして、デスペラードではベテランの方だとこの艇と同じぐらいか、もしかすると、むしろスピードは出せると思います。

 

でも、カヤックに乗って2回め3回めぐらいの初心者の方がデスペラードに乗ったとしてもまったくスピードが出せないはずです。

 

パドリングのカヤックは同じ艇に乗っても技量の差が大きく出る乗り物なのです。

(僕はそこが面白いところだと思っています)

 

時速7キロを維持するのはパドリングのカヤックではレングスの長い航行性能の高いモデルを選び、かつパドリングの経験を積んでいかないとかなり難しいことです。

 

足漕ぎのカヤックは初心者の方が乗ってもベテランの方と同じぐらいの直進スピードが出せるはず。これは動力艇ならではのメリットです。

 

もちろんラダーによる操船テクニックなどは技量の差が出るわけですが、あくまでも直進スピードという点では動力の役割が大きく、人間の技量の割合が少ないからです。

 

あとペダルを回してみた感覚としては、かなり踏み心地は軽く、長い距離ペダルを回しやすいと思います。プロペラの水の噛みも良く、走り出しで空転するようなこともありませんでした。

 

このドライブ、すごく関心したのは静粛性です。

 

これはチェーンドライブという部分が大きいのか?ドライブが可動しても音が少ないです。これは乗ってすぐに分かるほど感じました。

 

う〜む・・・・すごいな・・・高額なモデルだけあってかなりの完成度です。

 

回転性

 

ラダーが長いので、これも満足いく回転性能だと感じました。ラダーというのは水流を受けてはじめて効果が出るのでスピードが乗っているほど回転性の良さが感じられます。よりハイスピード状態のまま回転していけるのはパドリングのカヤックよりも優れた点です。(逆にパドリングのカヤックはより自由自在に小回りが効くメリットがあります。足漕ぎは大回りしかできないので)そのハイスピード状態からの回転でもワイドボディは傾くこともなく乗っていて不安を感じることない安定感を維持しながら曲がっていきます。素晴らしい性能でした。

 

ブレーキ性能

 

カメラを回してもらっているチャン松君にグーンと近づいて行って、ブレーキ!

これでドライブの剛性感が分かると思ったのですが、かなりスピードが乗った状態からペダル2回転ぐらいでストップ。剛性感もバッチシですね。やっぱり、このドライブいいですよ。

 

バック

 

これ、足漕ぎカヤック初心者の僕の操船テクニック不足でした。ラダーが食われて途中で曲がっていってしまっています。ラダーの締め具合をもう少しきつくするか、手でうまく操ることで真っ直ぐいくと思いますが、このあたりは技量の差が出る部分なのかもしれません。

 

一次安定性

 

92cmという広いボディで、椅子は高い位置ですがデッキ自体は低いので、左右のエアボリュームで完全にカヤックが止まって、凄まじい安定性です。海のカヤックフィッシングでスタンディングするメリットはほぼ無いですが、デッキに立ってもまったくフラフラすることさえない安定性でした。

 

逆に言えば、このワイドボディをあのスピードで走らせるんだからプロペラの動力ってすごいです。もしこのボディで手漕ぎカヤックなら時速4〜5kmがやっとの艇になると思います。

 

向かい風への強さ

 

これが足漕ぎカヤックの最大のメリットと言っていいかもしれません。

この日は岸から沖への風が風速4〜5mという状況下でした。その向かい風でなんと時速6kmで進んでいくんです。これには脱帽でした。パドリングのカヤックはどうしてもパドル自体が風を受けるので向かい風ではスピードが落ちていきます。足漕ぎカヤックでも船体や身体に風を受けるので向かい風ではスピードが落ちるわけですが、動力部分が水中にあることで向かい風でのスピードの落ち方はゆるやかです。おそらくこの日の向かい風でパドリングのカヤックであるプロフィッシュやデスペラードを僕が漕いで時速5km台には落ちると思います。

 

一度岸に戻って艇を乗り換えて、今度はチャン松君が試乗します。

 

チャン松君の足漕ぎ姿もかなり違和感あるわ〜(笑)

 

チャン松君も同じように回転性、安定性を試して、結果的に「この艇はなかなかすごい!」っていう感想でした。

 

そして、一度陸に上って休憩してから・・・・

 

沈からの再乗艇を試していきます。

 

すでにロハスカヤックスさんでユタさんがこの艇での再乗艇動画をアップされていて拝見していましたが、やっぱり自分でも試してみないと!

 

以前、サウスウインドのナガさんとプロペラ艇での再乗艇練習をやって、その時はマンタレイプロペル(この艇も素晴らしい足漕ぎ艇です)で僕は再乗艇練習をしたのですが、やはり横幅・エアボリュームともに大きくなる足漕ぎ艇を起こすにはボトムから突き出たドライブを利用するのが一番やりやすかったです。

 

今回も沈からドライブを掴んで艇を起こし、そこから乗るという手順でやってみたいと思います。

 

強烈な一次安定性でなかなか倒れない

 

ですが、あるところまでいくと・・・

 

カヤックなので当然ひっくり返ります

 

幅広艇で一次安定性があると、この艇がひっくり返ることなんてないと過信しがちですが、そんなカヤックは存在しません。

 

艇によって限界点は違えど、かならずある限度を越えればコロンと引っくり返ります。

 

ちなみに、僕がこれまで再乗艇をやった2艇、マンタレイプロペルとこのプレデターPDLはかなり限界点は高い、重心の割にはいい粘りを見せてくれるカヤックだとは言えます。

 

でも、どこかで必ず引っくり返る限界点は存在します。

よくあるケースとしては横から白く割れた波を受ければ、どの艇だって引っくり返る可能性があるんです。

 

これって、艇の幅だけでは判断できないのです。

 

細身のカヤックでも低い重心なら傾きに粘りますし、幅広でも重心が高い艇は傾きへの限度が意外に低い場合もあります。

 

手漕ぎのカヤックならブレイスで戻すことも可能で技量によって限界点を高めることができますが、足漕ぎカヤックはパドルを手に持っていないで艇の傾きの限界点を超えることはできません。

 

自分の愛艇でこの夏場の水温の高い時期に再乗艇練習をやって、自分の艇の傾きの粘りの限界点を知っておくことをオススメします。

 

さあ、起こして乗ってみよう!

 

ドライブを掴んで

 

体重を乗せてぶら下がれば

 

簡単に起こせます

 

そして再乗艇!

 

足漕ぎ系の幅広系のカヤックは喫水から出ている壁面が高くて一瞬乗りにくそうに感じますが、実際はその幅広による一次安定性で艇が乗り込みの時に再度ひっくり返りにくく、意外に簡単に乗ることができます。

 

このプレデターPDLも再乗艇はやりやすかったです。

 

今回は空荷にしての再乗艇だったのですが、実際はここに魚探やらクーラーやらフラッグやらいろいろついている状態になります。

 

乗り込むエリアを考えた時にそこに艤装用品があると無理が生じます。どうしても足の両サイドに艤装をすることが多い足漕ぎ艇はそこまで考えた艤装にしておくことが重要でしょう。

 

少なくとも片側の舷は、たとえば魚探をなるべく足先遠目においておくなどして再乗艇スペースを確保しておく艤装が必要になってくると思います。

 

いやはや、いい艇ですよ、プレデターPDL!

 

今日は沖は風が強く、実釣は無しでここで終了です。

 

ちなみに帰る時も岡田商事の担当さん、一人で余裕で車載していましたよ。

偉大なり、カヤックリフター!

 

カヤックリフターさえあれば40kgオーバーのカヤックも意外にいけるもんなんだなと勉強になりました。

 

岡田商事さん、貴重な機会を作っていただきありがとうございました!

 

解散後は55ハウスで恒例のペヤング大盛り。

今日の運動量だとあきらかにカロリープラスです(笑)

 

あ!

 

このプレデターPDL試乗の模様は動画でも撮影しているのでYouTubeでアップしたいと思っているのですが、僕のカメラとチャン松君のカメラで撮って素材が膨大で今週は編集が明らかに間に合わないことが決定・・・来週か再来週に公開します。

 

今週のkayak55のYouTubeは、先日私ホエールが行ったカヤックジギング(釣果ワラサ)の動画を明日アップしたいと思いますのでそちらもよろしくお願いいたします。

 

今日遊んでくれた海に・・・感謝!


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